用語大事典




■は■

坏土 ハイド
陶磁器を作る素(生)地土のこと。


灰釉 ハイユウ・ハイグスリ
草木の灰を媒熔剤(素地の成分や釉薬を熔け易くする物質・フラックス)とした釉薬。


媒熔剤 バイヨウザイ
フラックス。他の物質に混ぜると、そのものの融点を下げる物質。


パイロメーター パイロメーター
高温測定計。


萩焼 ハギヤキ
山口県萩市と長門市で焼かれる陶器。領内・防府から出る大道土(国鉄小郡と防府の間の大道村で産出する蛙目土)で成形、特有の藁灰質の白濁釉を掛けた萩焼に茶陶としての作風が確立されたのは江戸前期とされ、茶人の間で、一楽二萩三唐津などと賞玩された。


白磁 ハクジ
白色の硬質磁器。素地に高純度の白陶土(カオリン)を用いた白色磁胎に透明な高火度釉を施したもの。


刷毛目 ハケメ
白泥(白化粧土)を堅い刷毛で一気に器物に塗った加飾法。


土師器 ハジキ
古墳時代から奈良・平安時代にかけて用いられた素焼土器の総称。


馬上杯 バジョウハイ
高台が非常に脚高な酒杯。


埴輪 ハニワ
古墳の外周に並べられた素焼きの中空土製品。


万古焼 バンコヤキ
伊勢国(三重県)桑名の商人・沼波弄山が江戸中期の元文年間(1736ー41)に創始した陶器。


半磁器 ハンジキ
陶器と磁器の性質を併存している焼物。陶器より長石などフラックス(媒熔剤、融剤)の含有量が多く、よく焼き締まってはいるが、完全には磁器化せず、吸水性があるもの。


藩窯 ハンヨウ
江戸時代に封建大名の支配する諸国の藩が経営した窯。





■ひ■

ビードロ釉 ビードロユウ
松灰に長石を少量混合した釉で、青緑色あるいは黄色に呈色する。


緋色 ヒイロ
火色。やきものの表面にほの赤く現れた斑紋。素地中の鉄分が酸化してぼかした赤色に発色する。


火裏 ヒウラ
焼成の際、炎の火勢に直面しない器物の側面。


火表 ヒオモテ
焼成の際、炎の火勢に直面する器物の表面。


醤手 ヒシオデ
還元焼成されるべき青磁の鉄釉が急激に酸化焼成されたために茶褐色に化けたもの。高麗茶碗の雲鶴青磁などが窯変によって茶褐色になったものをいう。


備前焼 ビゼンヤキ
岡山県備前市(備前国伊部)一帯で焼かれるb器。備前焼は釉を用いない、自然の土味とさまざまな窯変を生かし堅く焼締められたb器である。備前焼窯変の主なものには、火襷(器物に藁を巻付けて酸化焼成すると、藁のアルカリ分と素地中の鉄分が反応し緋色の筋が現れる)、牡丹餅(焼成時、器物表面に底が円や楕円の器物を載せておくとその部分に火色の色変りの景色ができる。初めは偶然の現象だったが、今日は、薄い粘土製のものを載せて加飾するのが普通)、胡麻(焼成中に、窯の自然灰が降りかかって器物の肌を荒らし、胡麻状にする現象。榎肌(薪が燃焼する時、特に火度高く火勢の強い所で自然灰が付着し、素地中の鉄分の加減で器物の肌が榎の木肌のように荒れ青黄色に発色することがある。


左糸切り ヒダリイトキリ
左回転の轆轤(中国のものが多い)で糸切した痕跡。


火間 ヒマ
釉の掛からない箇所で素地が露出して赤く焼けた状態、または、釉が切れたり縮んだりして火色の出た部分。


紐作り ヒモヅクリ
粘土で紐を作り、底面とした粘土の平面の周囲上に、それを巻き上げるようにして積み上げ、器物を成形し、積み上げて一体となった粘土の表裏を滑らかに整える成形技法。


氷裂文 ヒョウレツモン
釉の罅、(ひび)つまり貫入が大きく、氷の裂け目のように感じられるもの。





■ふ■

ファイアンス ファイアンス,faience
光沢ある高級な彩色陶器の一種。


深鉢 フカバチ
鉢類を分類する場合、口径と高さが大体おなじものを鉢、口径が高さより大きいものを浅鉢、高さが口径より大きいものを深鉢という。


吹掛 フキガケ
大きな器物や複雑な形の成形物に釉薬を吹き掛ける施釉法。


吹墨 フキズミ
墨を霧吹きなどを使って器物に細霧状に吹きかける染付。


ブク ブク
釉中にできた泡。釉を厚掛けしたり、急加熱したりするとき生ずる。


フラックス フラックス,flux
釉薬や素地の中に混ぜてそれの融点を下げる物質。


フリット フリット,frit
釉薬原料を調合熔融してガラス状の小塊にしたもの。


古田織部 フルタオリベ
1544-1615.古田織部正重然。安土・桃山・江戸初期の武将、茶人。織部焼の黒、濃緑、赤など多彩な色感覚、異国風の幾何学的デザイン、自由奔放なスケッチ模様、歪んで瓢げた奇矯なフォルム、一個の器物に複数の粘土を継ぎあわせるテクニックなど、織部の造形芸術は、従来の素朴な黄瀬戸や志野焼の装飾世界から飛躍進展した。


風炉 フロ
茶の湯で席上に置き、火を入れ、釜を掛けて湯を沸かす炉。


粉彩 フンサイ
磁器上絵付の一種。五彩が硬彩といわれるのに対し、軟彩という。上絵付を自由な描画に近づけるために導入した諧調のあるぼかし技法。


粉青沙器 フンセイサキ
韓国で三島をこう言う。





■へ■

瓶子 ヘイシ・ヘイジ
初期にはへいじと濁って呼んだ。酒を入れて注ぐのに用いた器。細長い形で、上部が膨らみ、下部が狭くすぼまり、口は小さい。


米色青磁 ベイショクセイジ
本来、還元焼成されるはずの青磁が、窯内の状況変化で酸化焼成されたため黄褐色に窯変したもの。


可杯 ベクサカズキ・ベクハイ
底に小さな穴がある杯。指で穴をふさいで、相手の勧める酒を受け、飲み干さないと下に置けない杯。


ペグマタイト ペグマタイト,pegmatite
巨晶花崗岩。鬼御影。


ヘゴ ヘゴ
タタラのこと。板状または帯状にした粘土。


へたり ヘタリ
轆轤成形の時、側面の粘土が薄過ぎたり水分を含み過ぎたりして重力に耐え切れず成形全体が崩れ落ち込むこと。また、焼成時にやはり全体が崩れ落ち込むこと。


紅志野 ベニシノ
志野の一種。鬼板の代わりに、酸化第二鉄を含む黄色または赤色の粘土、鬼板より鉄分が少ない黄土で薄く化粧を施し、その上に鉄絵文様を描き、さらにその上に長石釉を施したもの。


扁壺 ヘンコ
円形で扁平な壺。





■ほ■

法花 ホウカ
中国明代に始まった三彩磁器の一種。イッチンで輪郭を盛り上げた線模様の内に黄、紫、緑、藍、青などの多彩な低火度色釉を使って絵模様を塗り分ける。藍地に白や黄色で花や蝶を描いた壺が多い。


ポースリン ポースリン,porcelain
磁器。


ボールクレイ ボールクレイ,ball clay
可塑性と乾燥強度が強く、焼き上がりが白色またはそれに近い二次粘土。英国および米国で可塑性の強い粘土のことをこう呼ぶ。


ボーンチャイナ ボーンチャイナ,bone-china
骨灰と磁土を混ぜて焼いた磁器。古くから英国で作られ、可塑性が少ないため鋳込成形が多い。軟質磁器で強度は劣るが透光性があるので置物製造などに使われる。


ボシ ボシ
匣鉢(さや)のこと。


ポタリー ポタリー,pottery
陶器。


蛍手 ホタルデ
透手。磁器質の素地に透かし彫りをして、素焼後、半透明で粘りのある釉原料などを熔填し、焼き上げると、その透かし彫りに埋め込んだ部分の半透明の模様が光を通して浮き出す。


ポットミル ポットミル,pot mill
釉薬や顔料、杯土などの小型粉砕混合用機械。


ボロ ボロ
焼成時に、器物の表面に窯内の屑が付着すること。


本窯 ホンガマ
素焼後に施釉してから本焼する窯。


本金 ホンキン
金焼付を施す絵具の中で金の含有量の多いもの。安価な水金より分厚く永続性のある加飾ができるので高価な高級品に用いられ、焼付温度も700−850度と高い。


本焼 ホンヤキ
施釉後、本窯で高温焼成すること。




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