陶芸用語 索引−「と,ト」

倒炎式窯
トウエンシキカマ
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昇炎式窯(例えば徳利窯など)に対する言葉。最初、窯の焚口で発生した火炎は周囲の壁に沿って上昇して天井に達し、さらに窯底に向い下降し、その間に器物を加熱し、次に窯の下部に配置された多数の吸い込み穴から主煙道や枝煙道を通って煙突に向い、その間、詰められた器物を加熱する。この構造の窯では吸い込み穴や主煙道、枝煙道が配置されることによって窯内焼成温度の上昇が均一化される。
陶器
トウキ
粘土や土を原料に硬化あるいは焼固させて作った器物の総称。
陶芸
トウゲイ
造形の一分野としてのやきものを含むクレイワーク。
豆彩
トウサイ
中国で15世紀後半に始められた色絵付。青豆に似た瑞々しい淡緑色を主とした彩釉で文様(花、小鳥、蝶、鶏など)を描いた。
唐三彩
トウサンサイ
中国唐代(7〜10世紀初)に作られた軟質陶器。純白の素地に直接、緑・白・茶・藍などの低火度釉をかけて焼く。
陶磁器
トウジキ
やきものの総称。
陶石
トウセキ
我国の磁器の主要原料。
陶土
トウド
陶磁器をつくるのに適した粘土類。磁器用の粘土は磁土という。
道入
ドウニュウ
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1599〜1656。京都樂家三代。千宗旦より、ノンコウの銘をつけた竹花生を贈られ愛蔵したと伝えられるので、のんこうと呼ばれた。
陶板
トウバン
陶磁器製の薄い板。
土器
ドキ
粘土を主素材に成形し焼き上げた器物。日本では縄文土器、弥生土器、土師器などがある。焼成温度は600〜900度と低く、施釉して1200度以上で焼く陶器や1350度以上で焼成する磁器と区別される。
兜巾
トキン
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高台中央に削り出された突起物で茶碗の見所。
土偶
ドグウ
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土製の人形。普通は縄文時代の土人形製品を指す。
トケ
トケ
叩き成形の時に使う当て板。
常滑焼
トコナメヤキ
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愛知県常滑市を中心に知多半島一帯で生産されるやきもの。始め、奈良末期から平安時代にかけて須恵器と灰釉陶器を焼いた我国最大の窯業地・猿投群窯の支窯としてスタートした常滑焼は、平安末期から鎌倉時代にかけて中世古窯址群としては推定三千基以上にのぼる築窯跡を誇る当時随一の窯業地として繁栄した歴史をもつ。江戸後期には連房式登窯も導入された。明治初期、中国人金士恒が朱泥急須を伝授し、また鯉江方寿が英国式真焼土管の大量生産を開発した。二十世紀に入ると、倒炎式石炭焼成角窯が導入され、全国生産の過半を占める土管のほか火鉢、植木鉢、さらにタイルなど建築用陶器も量産、常滑窯業地は活況を呈した。
トチ
トチ
窯詰め道具の一種。焼成時に、器物が床に熔着したり、反りや歪みが出ないように器物を載せる台。
斗々屋
トトヤ
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高麗茶碗の一種、魚屋とも書く。斗々屋はその語呂を合わせたものと思われる。利休斗々屋は、同類中でもひと手古いといわれ、形は高台が低く、腰が張っている。一般の斗々屋は高台がやや高く口辺に向かって開きぎみの椀形、わずかに端反り。片身替わりや鹿の子斑の窯変など変化を楽しむ。
土灰
ドバイ,ツチバイ
雑木の薪を燃した後に残る木灰。石灰質を主成分に、炭酸カリ、珪酸、アルミナ、燐酸、酸化鉄、酸化マグネシウムなどを含み、釉薬の媒溶剤として使用。普通は酸化炎で黄褐色、還元炎で濁った青緑を呈する。
飛鉋
トビカンナ
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ハガネなど弾力性のある金属で作った鉋を用いて行う。轆轤に成形器物を据えて、鉋で削りを入れる時、角度を大きくすると鉋が轆轤の回転する遠心力でチョンチョンと撥ね上げられて、器面に削り文様がつく。この操作を意図的に行う加飾技法。
土風炉
ドブロ
土製の風炉。茶道具の一つで、茶席で釜を掛けて湯を沸かす道具。
砥部焼
トベヤキ
repo
愛媛県砥部町の特産品・伊予砥(砥石)の屑を利用して磁器の開発に取り組んだのが始まり。藩主・加藤泰候(やすとき)の命をうけた杉野丈助(すぎのじょうすけ)が完成させる。鉄分を多く含んだ陶石のため、淡黄色や青味がかった焼き上がりになるのが特徴。玉縁(たまぶち)状の口縁をもち、呉須で「太陽文」、「唐草文」、「なずな文」といった伝統的文様を描く染付の器が一般的。
共箱
トモバコ
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書画骨董で、作品を制作した作者自身が箱書をして作品を収めた箱。
とや
トヤ
やぶくま参照。
鉦鉢
ドラバチ
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寺院の銅羅のような、緑の切りたった浅い鉢。黄瀬戸に多い。
鳥足
トリアシ
焼成完了後、数日も経ってから上絵付窯焼成器物にあらわれてくる深い裂線疵。
取皿
トリザラ
鉢物や大皿に盛った料理を取り分けるための小皿。
土練機
ドレンキ
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動力を使い坏土を混練する機械。
ドロ
粘土のうち、含水量やコロイド物質の多いもの。
泥打ち
ドロウチ
成形後の器物の表面に、筆やスポンジで糊上の土(ドベ)をペチャペチャ叩きつけて凹凸のマチエールをつける加飾法。
泥金
ドロキン
金泥。金彩に用いる金道具。
ドロマイト
ドロマイト
苦灰岩、白雲岩。釉や貫入防止剤として用いられる。
トンネル窯
トンネルカマ
(1)大量生産用の連続式焼成窯。長大なトンネル内を器物を積載した台車が徐行し、その間、自動制御装置による予熱、焼成の作業工程が連続的に進行して焼成が完了、続いて冷却工程を経て完成品がトンネルの他端から出る。この作業が連続的に繰り返され、効率的にセラミック製品をマスプロできる。(2)中国や朝鮮にある旧式のトンネル窯は窖窯の発達したもので細長い登窯。
トンボ
トンボ
器物の深さや口径を測る道具。

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