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| インターネット版 No.74 | 全3ページ 1 | 2| 3 |
| 1 | ・特集 九州やきもの散歩 @ ・・・ 14代今泉今右衛門さんを訪ねて @ |
| 2 | ・特集 九州やきもの散歩 @ ・・・ 14代今泉今右衛門さんを訪ねて A |
| 3 | ・特集 九州やきもの散歩 @ ・・・ 14代今泉今右衛門さんを訪ねて B |
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| ●一路、やきもの王国へ | |
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九州はやきもの王国といってもいいほどの、歴史ある陶磁器の産地が全域に点在し、今も盛んに生産を続けています。 岡本総長の産地視察のたびに同道した私たち取材スタッフ一行は、福岡空港に降り立ちました。そしてまず、電車に乗り換えて向かった先は・・・伊万里です。 MR(松浦鉄道)伊万里駅の2階には「伊万里・鍋島ギャラリー」があり、産地に来たことを実感しました。ここには主に17〜18世紀を中心にした鍋島や古伊万里が70点あまり展示されていて、しばし時を忘れてじっくりと堪能しました。 翌日はあいにくの雨でしたが、のんびりと鉄道に乗って旅路を楽しみます。目指す有田までは、ほんの20分ほど。 九州・佐賀県の最西部、長崎県と背を接する静かな山間いに、磁器の大産地・有田町があります。駅から赤絵町の中心部に向かって車を5分ほど走らせると、江戸時代前期から御用赤絵屋として活躍してきた「今右衛門窯」の看板が見えてきました。 |
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| 超ご多忙だとお聞きしていたのに、14代今泉今右衛門さん自らが、私たちを出迎えて下さいました。応接室での挨拶の後、ここのところとくに情熱を傾注して制作している「雪花墨はじき」について伺いました。 「雪花・・・」は素地に撥水剤で模様を描き、刷毛で白化粧した後、低温焼成して撥水剤を飛ばします。さらに白化粧の際を指で擦るなど、細かな作業の連続。 岡本総長の専門的な質問に応えるように、高度な技法の説明に熱が入ります。 時間の経つのも忘れ、作品を手にお話して下さる今右衛門さんからは、誠実な制作姿勢と意気込みが伝わってきます。名のある窯の主でありながら、あくまでも謙虚な接し方に、とても好感が持てました。 |
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| ●4代今泉今右衛門「色絵墨色墨はじき草花文ぐい呑」14代が取り組む墨はじきの技法にプラチナを組み合わせ、独自性とゴージャス感を醸し出しています。 | |
| Q
「墨はじき」とは どんな技法ですか? |
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| A: 江戸時代から、 鍋島藩窯の製品に使われていた、白抜きの技法の一種です。 具体的には、素地に墨で模様を描き、その上から染付を塗って焼成します。すると、墨に含まれる膠分が撥水剤となり、染付を塗ってもはじくのです。 結果として、墨は焼かれてなくなり、白抜きの模様が表れます。 |
![]() 模様の白く抜かれた部分が 「墨はじき」 |
![]() ●14代今泉今右衛門 「色絵薄墨墨はじき雪文皿」 |
作品の展示室に招き入れられると、そこには清潔感ある、精緻で見事な色絵作品が並んでいました。なかでも特筆すべきは、やはり「墨はじき」技法を使って作った一連の作品群です。 墨はじきの技によって得られた模様のなかの白抜きは、直接筆で線描きするよりも、淡く柔らかで、控えめな印象の色絵作品に仕上がっているように感じられました。また儚い白さと雪の結晶模様は、絶妙なハーモニーを奏でていると思いました。 細部にまで神経を届かせ通わせた、実に丁寧な、精巧を極めた作品ばかりです。300年の伝統を誇る鍋島の様式美に、当代独自の意匠を融合させた現代の色絵といえ、見事でした。 |
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右上と中上●歴代今右衛門の絵筆。 中下●成形道具。 左上●大皿の木型。 左下●釉の調合などに用いる道具。 歴代の息吹を感じることのできる様々なもの。 (いずれも「今右衛門古陶磁美術館」にて) |
![]() 陳列場では14代の新作を見ることができます。 ●今右衛門窯 〒844-0006 佐賀県西松浦郡有田町赤絵町2-1-15 TEL.0955-42-3101 |
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