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干支コンのテーマはイヌ  
         コツは「犬」でなく「戌」を作る

 早いもので、毎年恒例の「九炉土干支コンテスト」は、本年度で10回展を迎えます。テーマが干支の全国公募展であるだけに、ひと巡りする区切りの12回展まであとわずかです。

 そんな「干支コン」への出品作の制作は、いつも夏場が成否を分かちますから、じっくりとアイディアを練り、制作の準備を整えておきましょう。

 とくに今回は、十二支のなかでも、とびきり人間と深い絆を築いてきた「戌」がテーマです。でも、イヌをテーマにした作品制作をする際、この近くて親しい距離感が、障害にもなりかねません。可愛いあまりに、単なる愛犬の置物を作って出品したのでは、上位入賞は難しいかも……。意識としては、「犬」がテーマではなく、干支としての「戌」を作ることを、よく認識しておきましょう。

 つまり、「犬」の雰囲気をなるだけ消して、しかしいかに「戌」を観覧者に感じてもらえるかが大切な制作ポイントになりそうです。身近な存在の犬を、写実でなくミニマムに、デフォルメした「戌」にできれば、きっとグランプリや各大賞にも手が届きます。しっかりとした構想による、余裕をもっての制作がいつも秀作を生み出します。

 ご応募をお待ちしています!



 

「干支コン」展会場では、観覧者の協力による人気投票が行われ、その結果が審査の判定にも大きく影響します。



身近に感じる度合いからいえば、酉(鳥)よりも戌(犬)でしょう。その分、作品にするにはユニークな着想が必要。

●趣旨=来年度の干支「戌」をテーマとし、独創性、アイディアにあふれたオリジナル作品の発表を目的とします。
●対象=本人の制作した未発表の陶磁器。縦+横(また直径×2)+高さの合計が80センチ以内。プロ・アマを問いません。
●表現方法=形・彫刻・絵付・文字の四部門のいずれかを選ぶ。
●搬入=持参、または輸送。
●搬入日=平成17年10月(詳細は次号にてお知らせ)
●賞=グランプリ、準グランプリ、各大賞、審査員特別賞など。
●問い合わせ=事務局まで TEL.03−3353−9173

仔犬の可愛らしさや犬の親子愛が主題では、観覧者はなかなか心を動かさないのでは……。
(写真はいずれも昨年の同展会場にて)






(28)  沓形織部茶碗
 茶碗の形には、井戸形、筒形などありますが、今回の沓形織部はきわめてユニーク。ゆがみをおもしろがった先人の人間力に脱帽!日本人に生まれてよかった、とさえ思わせてくれました。

 

 
 織部焼は自由な造形が身上です。なかでも色といい意匠といい、破格な造形美なのが「鳴海織部」。山端直子さん作の茶碗は、その特徴をよく捉えた秀作です。

 ところで、「沓形(くつがた)」って、どんな形なのでしょう?

 どうやら沓とは、宮中や神社で用いられる木沓(きぐつ)がルーツ。その前後が丸みを帯びていることから転じて、楕円形や不規則な三角形に作為的にゆがめられた形状をいいます。

 この沓茶碗は桃山後期に登場したのですが、『宗湛日記』という書物におもしろいエピソードが残っています。古田織部が伏見の茶会(1599年)を催した時のこと。使われた異形の茶碗を描写して「ヘウケモノ也」と! その奇抜さは、当時でもかなりのインパクトだったのでしょうね。

 さて、そんな史実をつらつらたどりながらのお茶時間。抹茶のお供に和菓子といわず、ぜひ一度チョコをお試しください。

 カカオの風味と抹茶の渋さが意外とイケます。ほら、織部のような自由な発想!? ですよ。

   

                      作品:山端直子  
                          高7.5 径13.0cm




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